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武蔵小杉で読書会をやってる人のブログ

まだ出会えていない〈ことば〉が、ここにあります

【ロミジュリ日誌】ひとみ座の人形劇「リア王」を楽しんできました

10 本日誌 32 古典 45 ロミジュリ日誌(ロミオとジュリエット) 41 芝居

気がつけば、立春
陽も長くなってきました。個人的には、正月よりも節分の方が新年の区切りという感じがしています。

さて、今日は、人形劇団ひとみ座公演「リア王」を観てきました。
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(ちなみに、この劇で使っている翻訳は斎藤勇訳の岩波文庫版です。写真の山崎努さんの本は、今回の劇とは直接関係ありません)

人形劇というと、なんとなくですが「子ども向け」というイメージがありませんか。
ぼくにはあります、というか、ありました。

んが、今回の「リア王」のような骨太の作品を観ると、そのイメージは吹っ飛びます。

リア王」は、ご存知シェイクスピア原作です。彼の作品のなかで「四大悲劇」のひとつに数えられます(ちなみに、あとの3つは「マクベス」「ハムレット」「オセロー」ですね。「ロミオとジュリエット」と勘違いしている方も多いです。ぼくもその一人でした)。

さて、あらすじはというと。
年老いた、ブリテン国王のリアは退位するにあたり、自分の三人の娘たちに領土を分け与えることにしました。
長姉ゴネリル、次姉リーガンは、言葉巧みにリア王への愛情を表現して、彼を喜ばせますが、末娘のコーディリアは簡潔に敬愛の表現をするだけ。
それを不誠実と激怒したリア王は、コーディリアを感動し、すべての権力財産を二人の姉に与えてしまうのでした。

引退した後は、ゴネリルとリーガンの家を行ったり来たりして余生を過ごす計画だったリア王ですが、言葉とは裏腹に父親を疎ましく思う娘たちは、リア王の期待を裏切り体よくあしらっていきます。
ここから、老王の悲劇がはじまるんですね。

このストーリーに、もう1本、臣下のグロスター伯爵の息子たち、ひとりは正嫡のエドガー、もうひとりは庶子のエドマンドの争いが絡んできます。これが「リア王」の物語を奥深いものとしています。

四大悲劇というくらいなので、テーマも重たいですが、ストーリーとしても登場人物は次々に死んでいきますし、もちろんセリフ自体も緊張感漂う重たい内容。
唯一、観客を一瞬だけ和ませてくれるのは「道化」ですね。

そんな骨太な古典を、人形たちが演じるわけです。
人形は基本的には、一体を2名で操演します。人形も背丈が高いです。ちょうど、当日パンフに挿絵があります。
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そして、ぼくの目はもう最初から舞台に釘付けでした。
人間以上に人間らしい。
カリカチュアライズされた動きは、不思議にも素直に胃の腑に落ちていきます。
それは、「リア王」の登場人物たちが、みんながみんな、ハイテンションな感情むき出しだからこそ、人形の動きにうまくマッチできていたのではないでしょうか。

上演時間は約2時間。おそらく決して自重は軽くはない人形たちですが、緊張感は途切れることなく、ぼくたちに悲劇のとば口まで連れて行ってくれました。
シェイクスピアを通じて、人形劇の奥深さも感じることができた時間でした。

さて、来週はいよいよ、ぼくたちの「ロミオとジュリエット」の発表です。是非お立ち寄りください。

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